成田発 ukiyo行き

 

地面に足をつけて生きている皆さんこんにちは。

お久しぶりです。こちらは元気です。

 

 

 

地面に足をつけた生活に憂いているなら、少しは浮いた生活をしてもいいじゃないか

 

 

 

 

 

はい、今私は憂き世に生きていて、まさに私の世界は晴れ間のない雨季真っ只中です。

 

 

 

どんよりどんよりしてもうてます。

 

 

ってことで成田発 鬱行きの本機は間も無く離陸いたします。シートベルトをしっかり閉めて、心臓の弱い方は本機に偶然ご搭乗なさっているお医者さんを予め見つけておいてください。

 

 

 

 

------キリトリ-----

 

 

最近「サクラ」を見ました。私は花より団子なので花見をしていたわけではありません。ドライブをしていた時にたまたま偶然に今年初の「サクラ」を見ました。

 

 

以前の私なら感受性豊かで、いくら花より団子でも花を愛でるとまではいかずとも、季節のあれこれを感じることぐらいは出来たことでしょう。

 

 

しかし今年の私はどこか違っていました。もちろん世間は変わりゆくもので、勿論私も変わっていくものですから「違う」という事は当たり前なわけなのですが、自分の感情に自分自身が違和感を覚えたのです。

 

 

違和感の正体は未だに分かりませんが、自身の感情は「恐怖」と言ったものが近いかもしれません。

 

 

そうなのです。私はサクラを見て「怖い」と思ったのです。不思議と怖いと思えば思うほどサクラの桃色が恐ろしくなり、嘔吐きました。

 

 

 

過去の誰かが言うには、「桜の下には死体が埋まっているから恐ろしい」のだそうです。実際、この表現は言い得て妙だと思います。また、春という皆が一新する生活に自分一人だけがついていけない事への憂いをサクラに添加しているだけの様にも思えます。

 

 

にしてもあの桃色は薄気味が悪い。あの桃色に包まれてしまったら異界へ行ってしまうような気がします。引き返すことの出来ない何処かへ。

 

 

 

サクラの下に死体が埋まっていようが埋まっていまいが、以前のように須らくあるがままのサクラを鑑賞することは出来なくなりました。

 

 

おそらく肩の荷が降りないから憂いて這いつくばって地面にしか目が行かないのだと思います。

 

だから翼でも生やして浮いてみようかなと。

 

 

 

 

 

 

現地「鬱」は悪天候のため当機の着陸地点は別のどこかに変更させていただきます。